山口大学遺伝子実験施設セミナーのご案内


遺伝子実験施設利用者のみなさまへ


遺伝子実験施設セミナー  (夏休み限定企画)
 バイオ・ブートキャンプ in 山口 
第1回 タンパク質電気泳動のご案内

今回は、これまでの机に座って受講する受け身型のセミナーではなく、実際に手を動し技術を身につける特訓型セミナーを実施します。
隊長であるインビトロジェンの鬼軍曹(?)が、あなたの電気泳動能力を徹底的に鍛えます。

と言っても、古典的な電気泳動をするわけではありません。
インビトロジェンが開発した電気泳動(Blue Native PAGE)を使って、簡便にタンパク質相互作用を検出する方法のご紹介です。

Blue Native PAGEは、タンパク質複合体を形成したまま、タンパク質を分離します。
このゲルを従来のSDS−PAGEに2次元展開することで、複合体に含まれるタンパク質が簡単に検出できるシステムです。

このゲルをウエスタンにしてもプロテオームにしてもOKです!
これで組織や細胞に存在するタンパク質の相互作用は、一目瞭然です。

いかがですか。実験が楽しくなりませんか?

若い方も大歓迎です。

但し、先着8名限定の企画です。ぜひ、ふるってご参加ください。

実習の合間には、わかりやすいインビトロジェン製品の紹介もありますよ。

見学や講義だけの参加も受け付けます。その場合、参加項目を連絡ください。

参加を希望される方は、遺伝子実験施設 (cgryu@yamaguchi-u.ac.jp)までメールで人数と参加項目をご連絡ください。

タイトル:タンパク質の電気泳動
日時:平成20年7月22日(火)
場所:山口大学遺伝子実験施設 3階カンファレンスルーム(集合場所)

プログラムの詳細
タイトル:タンパク質相互作用解析ツール Blue Native PAGEとタンパク質アレイ
 〜原理・手順・応用例の解説と, BN-PAGEによる複合体構成分析のデモンストレーション

概要: 生体内の様々なイベントは, 複数のタンパク質が相互作用することで成り立っています. それゆえ, あるタンパク質がどのタンパク質と結合・相互作用するのか, その関係性を明らかにすることは個々のタンパク質の機能, また相互作用ネットワークの双方を明らかにする上で必要不可欠です. 今回のセミナーでは弊社のタンパク質相互作用解析ツールの中から, Blue Native PAGE を使用した簡便な相互作用解析法, 及びタンパク質アレイ(Protoarray) による網羅的タンパク質相互作用解析法を取り上げ, それぞれの技術の原理, 手法, 解析例のご紹介をいたします.
  Blue Native 電気泳動法は, タンパク質の高次構造や複合体構造を維持したまま, 分子全体の大きさによる分離を行うNative 電気泳動法の一種です. Blue Native 電気泳動法はSDS-PAGEと組み合わせた2次元電気泳動展開によって細胞や組織における複合体構成プロファイルや目的タンパク質の相互作用因子探索に応用可能です. 従来のNative 電気泳動法(Davis系) と異なるのは Coomassie G-250 (G-250) を“Charge Shift molecule” とすることです. G-250は塩基性の等電点をもつタンパク質, 膜タンパク質や疎水性タンパク質についても, それらの構造を破壊することなく全体をマイナスに帯電させ, 陽極方向への泳動を可能にします. それゆえBlue Native 電気泳動法は, 従来法と比較してより多種多様なタンパク質を対象として分析することを可能にするといえます.
 一方in vitroにおける網羅的タンパク質相互作用解析法の一つとしてタンパク質アレイがあります. 細胞や組織において時空間的, 及び量的な制御によって発見が困難であった相互作用についても, タンパク質アレイを利用することで新たな相互作用の関係を見出すことができる可能性があります. 今回のセミナーでは, これら二つの相互作用解析ツールのご紹介とともに, 組織より抽出したタンパク質溶液を用いてBlue Native PAGEによる複合体構成分析のデモンストレーションもおこないます.

<予定プログラム>
 10:30〜 10:35  挨拶, ガイダンス
10:35〜 11:00    (実習)サンプル添加, BN-PAGE開始(泳動13:10迄)
11:00〜 12:00    (講義)Blue Native 電気泳動の原理と応用
*** Break 70分***
 13:10〜 14:00    (実習)ゲルの取り出しと二次元目SDS−PAGEの前処理及びBN-PAGEゲルの染色
14:00〜 14:15    (実習)SDS-PAGEへの添加, 泳動開始
14:15〜 15:00    (講義)タンパク質相互作用解析ツール Protoarray
*** Break 5分***
15:00〜 15:40  (実習)BN/SDS-PAGE 2DEゲルの取出しとCBB染色
15:40〜 16:00    本日のまとめ 及び質疑


セミナー参加申し込み先:

山口大学総合科学実験センター遺伝子実験施設 (内線2184)
e-mail: cgryu@yamaguchi-u.ac.jp